数年前に不動産業界の断トツでインパクトを与えたニュースはレオパレス21のアパート施工不良と、それに伴う入居者への引越し要請のニュースです。
しかしなぜそこまでレオパレス21は迷走することになってしまったのでしょうか。
どうやら、おかしくなってきたきっかけは、リーマンショック後に、レオパレス21が経営危機に陥った時に始まったようです。
一企業の経営がおかしくなると、当然のこととしてレオパレス21に融資しているメインバンクが動き始めます。
そのメインバンクがあの三井住友銀行です。
三井系のさくら銀行と住友銀行が合併してできた三井住友銀行。
実態は、さくら銀行救済の意味合いのある合併のようでしたので、主導権を握っているのは住友銀行です。
とにかく猛烈で、商売で儲けるためならば、なんでもする住友銀行です。(大阪では、そのがめつさゆえに住友銀行を嫌っている人が少なくないようです)
おそらくは水面下でレオパレス21の経営立て直しのために圧力をかけたことでしょう。
そこで三井住友銀行との、つながりある、あるコンサルタント会社が経営立て直しのために指導するわけですが、その時に考案されたのが、あの悪名高き「解約プロジェクト」です。
この「解約プロジェクト」30年の家賃保証を約束しておきながら、入居率が悪く管理をしても採算が合わないアパートをとにかくアパートオーナーが解約してくれるように圧力をかけるプロジェクトです。
例えば思いっきりオーナーに支払われる賃料減額を迫ったりとかで、解約するようにへと仕向けるようですが、そのような仕打ちを受けたオーナーさんたちが怒ってレオパレス21に牙を向けるLPオーナー会などが発足することになったようです。
今回のアパート施工不良のトラブルもレオパレス21への不信感を強めたオーナーさんの指摘で発覚したとか言われていますが、もしも「解約プロジェクト」のようなものを実施していなければ、このような惨事がレオパレス21に降りかかることもなかったのかもしれません。
いずれにしても経営危機の会社への融資の保全への配慮があったのかどうかはわかりませんが、乱暴なプロジェクトを提案したコンサルタント会社、そして利益追求のあまり施工不良を連発したレオパレス21のエゴイズムが、今回のような形で大きなしっぺ返しを食らってしまうことになってしまったのかもしれません。
そしてスルガ銀行のように、今回は銀行の責任が追及されることはないのかもしれませんが、それが今の社会の常となっています。
追記:レオパレス21の関連とみなされているものにMDIや、あのスマートディズも含まれているとウィキペディアには書かれています。
株式会社MDI – レオパレス21創業者、深山祐助が代表取締役会長を務める不動産会社
深山将史 – 深山祐助の親族で、レオパレス21の取締役を2008年6月27日退任[23]。MDIを創業し、代表取締役社長を務めている
スマートデイズ – レオパレス21出身で、その後、MDIに入社した大地則幸が社長を務めた。女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」や男性向けシェアハウス「ステップクラウド」のサブリースなどを展開したが2018年破産
と書かれているとおりです。
それにしても「かぼちゃの馬車」の運営会社スマートディズの社長もレオパレス21の出身だったとは驚きです。
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