2019年のことですが、消費者機構日本が大東建託とのことでトラブルになっているケースについて調査を始めたとのことですが、どうも大東建託側の言い分にもとりわけ問題があるというわけでもないようです。
そもそも問題となっているのは、アパート建設の請負契約の前に申込金を30万円ほどを支払うことを求められるわけですが、建設が融資の不調などで行われなかった場合は、返金されないというものです。
さらに契約した場合に、契約時には工事代金の約2%程度がかかるようです。
工事代金が1億円ならば約200万円ということになります。(契約前に支払った30万円が差し引かれるので、この時の支払いは170万円ということになります)
それらの金額の返金をめぐってのトラブルということのようです。
ところでこの件に関して、申込金に関しては2018年5月8日以降、契約時金に関しては同年4月1日以降に改善されてきたとのことです。(約款に変更が加えられたようです)
ところで大東建託側の言い分は、約款の変更は18年からですが、それ以前でも
合意解約についてはオーナーに返金
しているとのことです。
もちろん約款には約款の変更までは返金しないとの記載があったようですが、それはオーナーの都合でキャンセルになった場合とのことです。
一方で融資が不調に終わるなどオーナー要因でないキャンセルについては、諸経費を差し引いた申込金、契約時金をお返しする対応してきたとのことです。
つまりは、契約後に融資の不調のために解約になった場合は、契約時のお金は基本的には返金しているというのです。
それでは今、問題になっているケースとはオーナー都合でキャンセルになってしまったということなのでしょうか。
筆者が思うには、オーナー都合で解約になったケースは、高齢のオーナーさんが、大東建託の営業でアパートを建てようと思った。
そして話が進み、契約にいたり、銀行からの融資を待っている時に、オーナーさんの親族、息子や娘がそのことに気づき、猛反対され銀行から融資を受ける前に解約したということが考えられます。
とくに最近は、銀行からの融資の審査期間が長くなっているようですので、融資を受けるまでの期間が長くなり、その間に解約圧力がかかることが多くなったのではないかと思います。
それならば銀行の融資が確定してから、契約するように変更すればよいのではないかとなりますが、そうなれば親族が気づく前にアパートが建ってしまうことになります。
どちらが良いのかは、筆者にはわかりませんが、契約する前に親族の同意を取り付けることを必須にするなどをすればこのようなトラブルが生じにくくなるかもしれません。
追伸:その後、大東建託側が2018年5月8日以前の申込時の金額についても、地盤調査等でかかった費用を差し引いた金額を返金すると発表しました。この発表には消費者機構日本からの要請にしたがったものと思われます。これにより消費者機構日本による提訴という事態は回避されそうです。
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