今の時代、よほどの資産家でもない限り、多くのアパートオーナーは金融機関からアパートローン融資を受けてアパート経営を行っていることと思います。
そしてアパートローンを借りるならば、金利が低くしかもしっかりとした金融機関から借りたいと思うことでしょう。
そうなると候補にあがるのが都市銀行です。
この都市銀行についてコトバンクのサイトの「都市銀行」には
東京や大阪などの大都市圏に本店を置き、全国規模の業務を展開している普通銀行のこと。・・現在はみずほ銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、りそな銀行の4大メガバンクに集約されている。
引用:都市銀行
と説明されています。
ですから地方ではあまり都市銀行の支店をみかけることはありませんが、人口が密集しているようなエリアの駅前などに都市銀行の支店をみかけることがあります。
この都市銀行からアパートローンを借りることのメリットは
①とにかく金利が低い。地方銀行やその他の銀行よりも金利が低い場合が多い。
②銀行として規模も大きいのでスケールメリット、つまりはアパートローン顧客として銀行が提供する多様化した種々のサービスを利用することができる。
といったてんをあげることができると思います。
それならば都市銀行からアパートローンを借りればよいのではないかということになりますが、都市銀行の場合は借りるためのハードルがかなり高いのです。
例えばどんな条件があるかといいますと
①少なとも1000万円の自己資金がなければならない。
②息子などに保証人になってもらう場合、その息子が安定収入のある会社員や公務員でなければならない。
③土地などの、しっかりとした担保物件がなければならない。
などの条件をクリアしなければ、貸してくれないのです。
簡単に言うならば「返済能力が十分にない人には貸さないよ」といった具合なので、土地もなく、自己資金もあまりない方が不動産投資を始めるために借りようと思っても、まず貸してくれないでしょう。
もちろん事情によれば条件が緩和されることもあるようです。
例えば
①他の金融機関でアパートローンを借りており返済実績を積み上げている場合には都市銀行に借り換えることができる場合がある。
②建設会社と都市銀行が提携しており提携ローンという形で都市銀行から借りることができる。
という場合です。
もちろん上記の2つの条件にかなっていても借りる前に審査があり、審査で落とされることもしばしばあるようです。
ですから都市銀行からアパートローンを借りるハードルは高く、借りることができればラッキーといえるでしょう。
追記:都市銀行の顧客獲得のエリアについてウィキペディアによると
帝国データバンクが企業概要ファイル「COSMOS2」に収録されている企業146万社(特殊法人・個人事業主を含む)を対象に行った「全国メーンバンク調査」(2016年12月)によると、都市銀行5行をメインバンクとする企業シェアは20.06%である。地域別では、関東地方で3位まで三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)、みずほ銀行、三井住友銀行の3行が独占、埼玉りそな銀行(5位)、りそな銀行(9位)も10位以内に入る。近畿地方でも三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)、りそな銀行が3位まで独占し、りそな銀行系列の近畿大阪銀行が8位、みずほ銀行も10位にランクインしている。そのほかの地域では、中部地方において東海銀行を母体とする三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)が1位である他は、有力地方銀行や一部の信用金庫・信用協同組合がそれぞれの地域で強みを見せており、都市銀行は関東と近畿で強い傾向にあると言える。
と書かれており、やはり都市銀行の支店等がない地方では、あまり顧客がなく、都市部に強いことがわかります。
個人のアパート経営はどうしても地方が多くなるゆえに、都市銀行からアパートローンを融資してもらえるのが難しいと思われているのかもしれません。
日本政策金融公庫とアパートローン 善良な国民であるならば貸してくれる?