賃貸住宅経営において破産しないために収支の冷静な計算力が求められる

賃貸マンション画像 アパート事業とは

筆者のある知人は、大手食品メーカーの従業員でした。

ですから給料もそこそこもらっていたことでしょう。

結婚して家族持ちでもなかったので、必要な支出も多くはないはずです。

しかしなぜか消費者金融に多額の借金を抱えていました。

原因はどこのあったのでしょうか。

本人が言うところでは

「浪費癖、欲しいものはなんでも買った」

というのです。

ところでアパートオーナーも同じような境遇になる可能性があります。

というのはアパート経営を始めたころは、家賃収入が入りだし、自分は

 

大金持ちになったと錯覚

 

してしまうのです。

しかしその家賃収入で固定資産税や修繕費、リノベーション費用を支払っていかなければならないのです。

家賃収入の数十%はそのために取り分けておかなければならないでしょう。

その他にも、高額な火災保険や損害保険料も取り分けておかなければなりません。

銀行への返済もあります。

ですから現実的には家賃収入の1~2割程度しか利益がでないわけですから、アパート経営=大金持ちになる、ということは、ほとんどありません。

しかも経年劣化とともに家賃も下がっていきますし、空室が増えていくならば、利益がでるどころか赤字経営へと陥ってしまう可能性もあるのです。

賃貸マンション画像

都心部にある規模の大きな賃貸マンション。固定資産税も高額。

それで、アパートオーナーに求められる資質は、計算に強くなるというてんです。

そしてそれは至極当然のことです。

というのもアパートオーナーも実際には不動産賃貸業の経営者にほかならないからです。

ですから目先の家賃収入だけに目がいって乱費するのではなく、冷静にお金の管理をする能力が必要です。

例えばアパートオーナーが知っていたほうが良い計算法には

利回り=満室時の年間賃料÷不動産の購入価格

キャッシュフロー=満室時家賃収入-(銀行返済・金利+固都税+管理費+空室家賃)

などがあります。

もちろんこれらの計算法は目安となりますが、その他にも実際的な計算法があります。

いずれにしても家賃収入の多くは銀行への返済や固定資産税などの税金、その他経費で消えていくのです。

ですから、僅かな利益しかないにもかかわらず、そのことがわからずに大金持ち感覚になって乱費するならば、当然将来は大変なことになるでしょう。

なのでアパートオーナーには冷静な計算力が求められるのです。

 

追記:実際にアパートオーナーで、大金持ちになったと錯覚して、後に銀行への返済なども滞るようになり、破産したオーナーさんもおられます。

おそらくはアパート経営を始めたころは、キャッシュもよくたまり、これは儲かるビジネスだと思い込んでしまったのでしょう。

しかし多くの場合、アパート経営で本当に儲かるのは、最初の10年です。

10年を超えると儲からなくなっていきます。

そこでオーナーとしては、いろいろと考え知恵をだし、やりくりしていくことになります。

例えば新たなアパートを建てたり、購入したりしてスケールを大きくしていくとかです。

減価償却費などの不動産経費を増やして、税金や国民健康保険料の軽減を図るなどです。

いずれにしても、よほど立地の良い場所にあるアパートでない限り10年を超えたころから、家賃がどんどん下がっていき、しかもエアコンや給湯器などの修繕費用もかかるようになっていき、だんだんと採算が厳しくなっていくことが少なからず生じます。

よく計算して、適切な決断や判断がオーナーには求められます。

サブリース – Wikipedia



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