サブリースによる賃貸住宅経営 パートナーの選択こそが重要

アパート画像 アパート事業とは
家賃の設定はアパートオーナーにとって重要な事柄。

2019年2月に発生したレオパレス騒動。

多くのメディアでの報道が過熱していました。

筆者もレオパレス21のアパート所有者ではありませんが、1人の物件オーナーとして興味深く報道されるニュースを見たり読んだりしました。

ところで今回しきりに報道されていることで、しきりに言われていることの1つが一括借り上げ、つまりはサブリースのあり方が批評されています。

この一括借り上げ方式ですが、サブリーズ会社が建設を請け負い、完成した賃貸アパートやマンションの一括の借り手になるというものです。

結果的にアパートオーナーには形のうえでは空室が生じることなく、安定した家賃収入が得られるというものです。

この方式への批評は相次いでいますが、現役のオーナーから言わせてもらうと、一括借り上げは必ずしも

悪い方法ではありません。

 

といのもアパートオーナーには多くの業務を行う必要があるわけですが、その多くを賃貸住宅経営のプロとも言えるサブリース会社を行ってくれるわけですから、賃貸住宅経営の、イロハをあまり知らないアパートオーナーさんにしてみれば、ありがたい方式なのです。

ただし、どのサブリース業者、一括借り上げ業者に依頼するかの選択は重要です。

選択を誤れば、今回のレオパレス21のアパートオーナーさんのように、辛い思いをすることになります。

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大東建託設計施工管理のアパート。管理会社のリーディングカンパニーともいわれている。

このサブリース業者の選択は、アパートオーナーの自己責任となりますが、評判や業績を調べて判断する必要があるでしょう。

ところで今回のレオパレス21報道で、建てられたアパートはオーナーの所有物になるので、火災などが発生したさいは、オーナーが後始末をしなければならないと報じています。

一括借り上げで、火災や自然災害等によって損害が生じた場合、一括借り上げ業者は何も行わないといった感じの報道です。

たしかにその通りなのですが、通常は建物が完成したならば、一括借り上げ業者から、損害保険への加入を提案されます。

ですから損害保険料を負担するのはアパートオーナーですが、しかし火災等で損害が生じた場合は、損害保険による補償で乗り切ることができます。

そしてこの損害保険会社との交渉は一括借り上げ業者が行ってくれることはあるのです。

ですから報道では、一括借り上げの難点をあれやこれやと指摘しますが、すべての事実を取り上げているわけではないので、偏った考えをもたないようにも注意したいものです。

 

 

追記:さらに一括借り上げのメリットについては以下の記事もご覧ください。

 

アパートマンション経営も時とともに変化していくものです。

昔は大家さんが物件管理のほとんどを、行っていた時代もあったようです。

それが後には、物件管理のほとんどすべてを不動産管理会社が行うようになりました。

そして2000年前後頃には家賃保証システム、いわゆる一括借り上げ形式のアパート経営が見られるようになってきます。

当初は2~3年の短い期間の契約という形で、以後更新するという形だったようですが、今では30年あるいは35年といった契約もあたりまえのようになっています。

今では、いろいろとリスクが意識されるようになっている家賃保証システムですが、最近になってアパート経営を始める方の多くが家賃保証システム形式で始めるようになっているのではないかと思われます。

筆者の所有物件も大東建託パートナーズのもとにあり、家賃保証システム形式の経営ですが、メリットはとにかく楽でとりわけ何もしなくてよいのと、空室が生じても支払われる賃料に変わりがないというてんです。

もちろん大東建託の家賃保証の場合は、住居については10年後に賃料の見直しがあり、それ以降は5年毎に見直しがあります。

周辺相場の上下や経年劣化といったことが考慮され賃料が変わりますが、今の時代でしたら上がることは稀で、良くて現状維持、多くの場合は下がることになるでしょう。

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家賃保証システムによって、空室リスクは多少軽減されているのかもしれない。

さらに家賃保証システムの場合、管理手数料が通常より、高くなります。

通常は5~10%ぐらいといわれていますが、家賃保証システムになると10~30%となります。

考えてみると、家賃保証システムの場合は、空室でも大家に賃料が支払われるわけですから、管理手数料が高くて当然だという考え方もあると思います。

一方で常時、満室を維持できるような物件であるならば、管理手数料が高い家賃保証システムよりも、通常の形態での物件管理のほうが良いのかもしれません。

ネット上では、いろいろと批判の多い家賃保証システムですが、その問題を扱っている方などは、家賃保証システムでもどの会社に行ってもらうかの選択が肝心と言っておられます。

とくに空室率を低く抑えている入居斡旋力のある建設会社を選ぶのが無難と言っておられます。

とりわけアパート経営の初心者などは、当初は優良な建設会社と家賃保証システムでアパート経営を始め、アパート経営のスキルやツボのようなものを十分に理解するようになった時に通常の形態の管理に替えることができるかもしれません。(30年を謳っている家賃保証システムでも多くの場合、中途解約ができます)

住宅:『サブリース住宅標準契約書』について – 国土交通省 (mlit.go.jp)

一括借り上げの修繕込みプランならば安心?デメリットもある



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