最近は入居のさいに敷金0円を売りにしている物件も多くなってきました。
アパート急増により競合物件が多くなり空室率が上昇しているためです。
空室が多くなると、アパート経営そのものが成り立たなくなり、なんとしても空室を埋めるために入居のさいの敷居を低くするのです。
しかしそれでもテナント物件などは、しっかりと敷金が求められることがあります。
ところで敷金にはどのような意義があるのでしょうか。
そもそも敷金の意義は大家さんが家賃や修繕費を確保するために預かるためのものです。
預かるものですから、大家さんの収入にはなりません。
しかし敷金2割償却などと契約書に記載されているのならば、敷金の2割分は大家の収入として計上されます。
そしてその2割分については、入居者の退去時に返却する必要はありません。
ところで敷金は預かり金とはいえ所有権は大家にありますので、入居者が敷金の用い方について指図することはできません。
一方で大家のほうは、敷金のうち償却分以外の部分で、滞納された家賃分の充当、そして入居者の責任部分でかかった原状回復費用や修繕費を敷金で支払い、なおかつ余ったお金があるならば、退去時に入居者に返却する必要があります。
ですから大家も敷金はあくまでも預り金として取り分けておき、私用で使うことがないようにしなければなりません。
ところで更新料についても取り上げてみたいと思います。
多くの場合、2年から3年で賃貸契約更新のケースが多いと思いますが、更新料を求められる場合があるかもしれません。
しかし更新料は法的に要求されているわけでもなく、あくまでも大家と入居者との個人的な合意に基づくものです。
最近では更新料0円という物件もあります。
更新料の件でもめたくないならば、更新料0円の物件を選ぶことができるでしょう。
ただし更新料0円といっても契約更新時に、入居者が加入することが求められている火災保険料は支払う必要があるでしょう。(保険料は2年の場合1万5千円ぐらいが多いようです)
更新料についてウィキペディアには
日本の一部地域においては、賃貸借契約の契約更新の際に、借主から貸主に対して更新料が支払われることが慣行となっている地域がある。2007年の国土交通省の調査によると、南関東や京都で多い一方、大阪・兵庫などでは行われていないという結果が出ている(大阪・兵庫において、更新料の支払があるのは稀である)。
更新料の請求には、少なくとも賃貸借契約の更新料支払の条項に基づいて行われる場合と、支払の条項はないにもかかわらず貸主が請求してくる場合がある・・。
と書かれていて、更新料は借主から貸主に支払われるものであるということがわかります。
ただしサブリースによるアパート経営をしている場合はアパートオーナーに更新料が支払われることはありません。
更新料はサブリース会社のものになります。