少子化時代になり、日本の人口が減少し始めました。
今後は減少し続け、いずれは1億人割れになるといわれています。
日本の人口は近年横ばいであり、人口減少局面を迎えている。2060年には総人口が9000万人を割り込み、高齢化率は40%近い水準になると推計されている。
そもそも少子化の原因の1つは子供にかける教育費用が親にとって負担が大き過ぎて、たくさんの子供をもうけることが困難なためともいわれていますが、実際のところはどうなのかわかりません。
しかしいずれにしても1年間で、数十万人減り続け、2035年には1億2000万人程度になるといわれています。
ただし人口減少は進行していても、世帯数については遅れて減少に転じるようです。
世帯数の増加=住宅需要の増加ととらえることもできるかもしれません。
しかし世帯数の増加も2020年でピークになり、それ以降は世帯数も減少していくようです。
その後は世帯数も減少するということは、やはり全国的にアパート経営は厳しくなっていくということなのでしょうか。
数字上ではそういえます。
現実に今でも賃貸住宅の空室率は20%を超えています。
しかもそのようななかで新しいアパートマンションは増え続けているのです。
もちろん古くなった建物の建て替えという形で新しいアパートマンションが建てられるていることもありますが、それでもやはり今後は空室率は増加していくことでしょう。
それではやはり、アパート事業を始めないほうが良いのでしょうか。
もちろん空室というリスクに絶対に悩まされたくないというならば、それも正論といえるかもしれません。
しかし現状は空室率20%超といえども、すべてのアパートマンションがほぼ20%程度空室になっているというわけではありません。
今の時代でも、築10年以上の物件でも、ほぼ満室を維持している物件もあります。
一方で必要な修繕などが行われていない物件などで空室が多くなっている物件もあります。
このことは何を意味しているのでしょうか。
それは空室率において
二極化している
ことを意味しているように思われます。
つまりはアパートオーナーと管理会社が入居者ニーズに積極的に取り組んでいる物件と、そうでない物件との間に空室率に差が開いてきているのです。
ちなみに今の時代でも積水ハウスや大東建託の管理物件の入居率は高水準を保っています。
ですから人口減少による空室率の上昇の時代にあっても管理会社の入居斡旋能力とアパートオーナーの意気込みとによって、空室リスクを乗り切ることができるかもしれません。
追記:空室率の二極化については以下の記事も参考になさってください。
ある用事で、私の所有マンションから徒歩5分ほどのマンションに行ってきました。
築年数はかなり古いです。
おそらく30年ぐらいでしょう。
造りはRC造り4階建て、エレベーターは無し。
オートロック方式ではありません。
駅からは徒歩10分ほどで立地的にも悪くありません。
典型的なワンルームマンションで家賃もそこそこの家賃です。
このマンション、3階や4階となると5割以上が空室状態です。
1階は高齢者などが住んでいて、ほぼ埋まっているような状態ですが、全体としては4割が空室になっているようです。
私の物件のすぐ近くにこのようなマンションがあるとは、幾らか驚きましたが、どうやら空室率の善し悪しは
管理会社の管理能力や入居斡旋力
によるところも多いのではないかと思います。
もちろんこの周辺エリアでも駅から徒歩で15分や20分離れたエリアでも、ほぼ満室状態を保っている物件もあります。
大東建託のいい部屋ネットのサイトで周辺エリアの物件の募集状況を見ることがありますが、多くの物件で空室が1戸か2戸程度で、80~100%の入居率を維持しているようです。
積水ハウスや大和ハウスの物件も周辺に散在していますが、入居率は良い状態を保っています。
同じ周辺エリアでも、空室率に大きな差があるということは物件によって空室率は二極化しているということなのでしょうか。
駅に近いなどの立地面では良くても、物件によっては多くの空室を抱えている物件もあるのです。
ですから駅に近い物件だから大丈夫ということではないのです。
適切に物件を管理してくれる管理会社と、そして入居斡旋力のある管理会社も必要です。
では上記の物件、なにが良くなかったのでしょうか。
オートロック式でないこと、エレベーターがないことがあるかもしれません。
また部屋の中までは確認していませんが、今はほとんど人気のないユニットバスなのかもしれません。
また廊下や階段といった共有部分も、あまりきれいではありませんでした。
こうした様々な要因で入居斡旋をしていても、なかなか入居者が決まらずに、ずるずると空室が増えてしまったのかもしれません。