ある賃貸住宅大手の会社は建設コストを下げるために行っている事柄の1つですが、それは例えばエアコンを建設中のアパートやマンションに設置する時に、エアコンの注文先業者を1カ月毎に変えるんだそうです。
例えば1月は富士通、2月は東芝、3月は日立、4月はナショナルといった感じです。
そうすることによってエアコン業者の価格を競争させて、エアコンの調達コストを削減しているんだそうです。
そうすることによって建設コストを下げて、アパートオーナーさんの建設費を抑えて、建設受注をもらいやすくしているそうです。
もちろんこのような事柄は、大手の会社ならでは行える事柄なのかもしれません。
しかしこのことは次の事を示しています。
建設費においても修繕費用においても、注文できる業者は複数あることでしょう。
となると相見積もり等を行うことによって、かかるコストを下げることができるということです。
このことが如実にあらわれるのが、建物解体工事かもしれませんが、複数の業者に相見積をとると、Å社は300万円、B社は350万円、そしてC社は400万円といった感じで、明らかに金額に差が生じていることがあります。
ところでアパートオーナーは実際にこのことをどのように行うことができるのでしょうか。
多くの場合、物件の管理は管理会社が行っていることでしょう。
ですから通常は管理会社が修繕業者を選んで修繕が行われることになります。
しかし修繕業者が管理会社によって指定されていると、修繕コストが高くなることがあります。
この場合、管理会社に他の業者との相見積もりをとってもらうように依頼することができるかもしれません。
筆者も過去に修繕工事のさいに、最初に示された見積金額が高いと思ったので、難色を示すと、その管理会社の担当者は他の業者にも見積もりをとってきてくださり、結局は当初の見積もり金額よりも30%程度コストダウンさせることができました。
このように管理会社によったらアパートオーナーの意向を汲んで相見積もりをとってくださることもあります。
もちろん必ず管理会社経由で修繕工事を行わなければならないというわけでもないようですので、アパートオーナーが複数の業者と相見積もりをとってコストダウンさせることもできるでしょう。
このように多くの場合、業者は競合していますので、オーナーにとって有利な業者を選択することによってコスト抑えることができます。
追記:相見積もりについてウィキペディアには
複数の業者から見積を取る事(見積書を提出してもらうこと)を相見積(あいみつもり)と呼ぶ。「合見積」とも表記することがある。・・相見積が行われる目的は複数挙げられる。例えば、最終的な発注・購入価格を抑えたい場合、似たような価格でも品質がより充実したものを選びたい場合、納期が短いものを選びたい場合が考えられる。 ・・価格がある程度以上に大きな発注・購入を行うことになりそうな場合、一般に、相見積を行って比較・検討することになる。これは見積書を一社から提出させるだけでは、比較対象が無く、業者が提出してきた見積がその分野の妥当な価格なのか、それとも業者があわよくば利益を多めに確保しようと価格を標準より高めに提示しているのか判断がつきにくいためである。
複数の業者から提出させることによって、ようやく購入者側は業者の提示したものを相対的に比較検討するようになる。最もお値打ちな価格を提示したり、似たような価格でも明らかに質(仕様や量など)が良い見積りを提出した業者を選定することで、購入者側は予算を引き下げたり出費を抑えたり、あるいは同価格でも より良い内容のものを購入することができるというメリットを享受できるのである。
このように購入者側からすると、相見積もりをとることによって有利になることがわかります。
という記事には
最初の修繕の見積もりが18万円ぐらいと、想定をはるかに超えた金額で驚きました。
そこで大東建託パートナーズの担当者が「他の業者さんにも見積もってもらいます」とのこと。・・正直、どれくらいコストダウンが図れたのか、ドキドキしましたが、訪問して来られて相見積もりの書類を見て、安堵しました。
というのも約5万円コストダウンの約13万円(税込み)に下がっていたからです。
ということで、このフロアヒンジの交換工事の場合、相見積もりによって18万円が13万円へとコストダウンすることができたのです。
物件の工事費用 相見積もりをとって安ければよいというわけではない