昔のことですが、亡くなった父の所有していた物件を相続したさいに、亡くなった父は大東建託と一括借り上げ契約をしていたのですが、管理会社の大東建託パートナーズの担当者が訪問してきて、いろいろと説明を受けたことがあります。
そのさいに周期的に大規模修繕工事があるので、その時には、かなりの費用がかかるということも説明されていました。
筆者も、うすうすそのことは知っていたのですが、どうしてわざわざそのことを説明するんだろうと、ちょっと疑問に思っていたのですが・・、どうやら過去に大東建託と一括借り上げ契約してマンション経営をしてたオーナーさんが、周期的に大規模修繕工事を行うことが知らなかったようで、大規模修繕工事とそれに伴う高額な費用に驚いて裁判沙汰になったことがあったようです。
あのトラブルから、大東建託では必ずオーナーさんには、大規模修繕工事を行い、それには高額な費用が伴うことを説明するようになったようです。
もちろん近年は、大東建託ではフルパッケージプランというものがあって、そのフルパッケージプランで契約するならば、30年間は大規模修繕工事費用も大東建託負担となるので、そのことを説明する必要がないのかもしれません。
ところでこの修繕費用ですが、普段から積立ておくことが必要です。
分譲マンションなどでは、区分所有者に修繕積立金という形で集金し積立てています。
ではどれぐらい積立てれば良いのでしょうか。
ひとつの目安は、大規模修繕工事の費用のために金融機関から借り入れを行わなくても良い程度に蓄えておくのが良いと言われています。
やはり大規模修繕工事のさいの費用のために金融機関から借り入れをする、物件オーナーさんや、分譲マンションの管理組合があるそうですが、そうなると返済負担も大きくなって、賃貸住宅オーナーさんの賃貸住宅経営が苦しくなっていきます。
このてんで国土交通省のガイドラインによると、修繕積立金の目安として、専有部分1㎡あたり300円となっています。
もちろんタワーマンションなどは、それよりももっと高くなりますし、機会式駐車場があるならば、それに加えて積立しなければなりません。
それで標準的な70㎡の部屋の場合ですと、毎月21000円程度が適当ということになります。
この原則を賃貸住宅にも、ある程度、適用することができるかもしれません。(分譲マンションと賃貸マンションとでは多少の違いがあります。そして賃貸住宅のほうが費用は安くてすみます)
いずれにしても適度に大規模修繕積立金を蓄えておくのは賢明なことです。
追記:大東建託の公式ウェブサイトでは大東建託との一括借り上げの場合について
一括借上|35年一括借上|賃貸住宅経営・土地活用なら大東建託 (kentaku.co.jp)
と書かれています。
いずれにしても大東建託との一括借り上げの場合は当初の30年間は修繕費用等の負担はしなくてもよいことになっています。
ただし31年目以降にはかかってきますので、長期にアパートを維持したい場合は、やはり修繕ための資金を積み立てておくのがよいでしょう。
001600153.pdf (mlit.go.jp)国土交通省修繕積立金ガイドライン