スルガ銀行の無謀な不動産融資、カボチャの馬車のシェアハウス問題、レオパレス21の施工不良問題と、最近はアパートを取り巻く環境は厳しくなっています。
では具体的にはどのように環境が厳しくなっているのでしょうか。
まず取り上げるのは銀行の不動産担保融資の姿勢ですが・・

不動産を取り巻く環境は悪化している。
以前は銀行は不動産担保融資を積極的に行っていました。
この不動産担保融資では銀行からすると比較的安全な融資先なんだそうです。
というのも返済できなくなれば担保となっている不動産を押さえればよいからです。
それでスルガ銀行のように顧客の属性が、どんなものであっても、また事実を改ざんしてでも、高い金利で貸し付けていたのです。
しかしその不祥事が明るみになり、しかもオーナーが苦境に陥ったあの事件以降、銀行の不動産担保融資姿勢は急変したようです。
というのも金融庁が、銀行の不動産担保融資の実情に目を光らせるようになり、金融庁から、お咎められないようにするためのようです。
それで今では個人のアパート事業者への銀行の融資姿勢はアパート事業者の
経験と頭金が
重視されるようになったようです。
つまりはアパート事業の健全な経営実績があることと、頭金を支払えるだけのキャッシュに余裕のある人でなければ相手にしてくれなくなったということのようです。
さらに社会の流れにも不動産は大きな影響を受けています。
というのも、人はますます地方から都会に流れていいること、そして新しいアパートやマンション、戸建て住宅が見境もなく竣工していることから
都会などの住宅需要の高いエリアでなければ、アパートは事業は採算が取りにくくなっていること、さらにエリア的には問題がなくても建物が古くなると入居斡旋が厳しくなるといった問題も生じているようです。
どうしても人は新しい最新の設備の整った物件を選びますから、人気のない間取りのままの古い物件は苦戦することになります。
となるとRC造りは耐久性には優れていて、40年、50年と賃貸住宅経営に用いることはできるかもしれませんが、家賃の下落は免れることはできないということになります。
私の近隣エリアでも築30年前後のRC造りのマンションが解体され建て替えが行われていますが、入居率が思わしくなく家賃もかなり下がったことなどが要因になっているのではないかと思います。
ただ今後は、新しい賃貸住宅の竣工も、建て替え以外では少なくなっていくと思いますし、分譲マンションブームも陰りが生じてきているようで、賃貸派の人気が高まっているようなので、そのことが後押ししてくれるかもしれません。