アパート経営と贈与税


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生きているうちにアパート経営を受け継がせると贈与税がかかる。

アパート経営を行っていても、高齢になったり病気がちになると生前にアパート経営などを子供などに受け継がせたりしたいものです。

しかし生前にアパート経営を受け継がせるならば、子供に贈与税がかかります。

この贈与税

110万円以上の贈与で贈与税がかかる

贈与税の計算方法について国税庁のホームページには

贈与税の計算は、まず、その年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与によりもらった財産の価額を合計します。 続いて、その合計額から基礎控除額110万円を差し引きます。 次に、その残りの金額に税率を乗じて税額を計算します。

引用:No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)

と書かれています。

そして税率についても決められていますが、例えば建物と土地と合わせて2億円のアパートを贈与するとするならばどうなるでしょうか。

まず基礎控除の110万円を差し引くと1億9989万円。

4500万円超の税率はなんと55%なので、1億993万円。

そこから控除額640万円を差し引くと1億353万円。

つまりは1億円以上の贈与税がかかるのです。

1億円の税金を支払わなければならないとするならば、アパート経営を受け継ぐどころか、税金の支払いのために建物か土地を売却しなければならないかもしれません。

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贈与税の税率は高く、生きているうちにオーナーの地位を受け継がせるのは実際的でない。

よって多くの場合、生前にアパート経営を引き継がせるのは実際的ではありません。

税率からしても、まだ相続税のほうがマシです。

ところで預貯金などのキャッシュの贈与税対策は簡単です。

それは110万円未満の贈与の場合は課税されないという制度を活用して相続する子供たちに1年間に100万円ずつでも贈与していくのです。

もし子供が3人いるとするならば、年間300万円そして20年間つづけるならば6000万円を贈与税0円で子供たちに財産を受け継がせることができます。

これをもし2000万円ずつ3人に一括して贈与するならば、どれだけの贈与税がかかるでしょうか。

この場合、子供1人あたり695万円が贈与税としてかかります。

つまり6000万円の財産から、約2000万円が税金としてもっていかれるのです。

いかに贈与税が高いかがよくわかります。

よってなるべくアパート経営においても贈与税を回避するのは賢明といえるでしょう。

追記:アパートオーナーが高齢になり、もはや活力がなくなっていくと、生きているうちにアパート経営を受け継がせようとするものです。

この場合、アパート経営を法人化しているならば、そのように行っても問題はないようです。

しかし法人化していないならば、贈与税がかってきます。

私の亡くなった父も生前に、アパートを私に受け継がせようとして、アパートの管理会社の担当者に、そのことを話したところ、管理会社の担当者は、「そうすると贈与税がかかりますよ」と言われて結局は、アパートの生前贈与を断念したことがあります。

人情としては、生きているうちに、きちんと受け継いだのを見た後に安らかな眠りにつきたいということなのでしょが、贈与税の壁がそれを阻むようです。

それで例外的にアパートの継承などは、生前に行っても、贈与税の対象にならないなどになれば良いのになあとも思うのですが。

そうするならばアパートオーナーが亡くなった後に、相続争いなども生じにくくなると思いますし、なによりもアパートオーナーがアパ―トをどうしたいのかを、はっきりと相続人に意思を伝えることになります。

不死身なアパートオーナーなどはいないのですから。