大規模な施工不良が明らかになった2019年以降、レオパレス21のアパート入居率は下降線をたどり、80%を割るところにまで下がりました。
この状態が続くとレオパレス21の経営そのものも危うくなるかもしれません。
そこでなんとか入居率を改善しなければならないのですが、起死回生のキャンペーンをレオパレス21が始めたことがあります。
それは
来店不要のWEB契約で総額100万円キャッシュバックキャンペーン
というものです。
これだけを見ると、レオパレス21のアパートに入居するならば、100万円をもらえるかもしれないというキャンペーンなのかと思いきや、よく見てみると、総額100万円と書かれています。
総額なので1人で100万円をもらえるというわけではありません。
それでこのキャンペーンが正確にどのようなものかというと
店舗へのご来店無しでレオパレス21管理物件の賃貸契約が契約可能なWEB契約を利用し、ご契約頂いた先着100名様を対象に『来店不要のWEB契約で総額100万円キャッシュバックキャンペーン』を、つまりは1人あたり1万円をキャッシュバックするというものです。
そして実施期間は2020年1月15日(水)から3月20日(金)です。

レオパレス21のアパート群。
つまりは先着100人までのキャンペーンで、しかもキャッシュバックは1万円のみというものです。
正直のところ、この程度のキャンペーンで、入居率がどれだけ改善されるかは未知数です。
100万円というと、かなり大きな金額でインパクトもありますが、1万円となると微妙なとこです。
それならば入居のさいの仲介手数料は半額にするか0円にするほうが、金額では大きくなります。
しかも先着100人ということですが、春の入居需要の大きな時期、あっというまに終わってしまうのではないでしょうか。
賃貸住宅最大手の大東建託グループならば、100人というと1日で、いや1日もかからないうちに終わってしまうことでしょう。
もちろん来店なしでの契約という条件がありますので、今の時代、どれくらいの人が来店しないで賃貸契約をしているのかはわかりませんが、このキャンペーンの意図することは、今後は来店なしのweb契約に注力して、それとともに店舗数を減少させてコスト削減を行っていきたいということなのでしょう。
追記:その後、レオパレス21の店舗数の削減は行われています。
コロナで不祥事の影が薄くなったレオパレス21 しかし現状は・・
という記事には
経営の改善のために、直営店18店舗を閉店にするんだそうです。
このTBS NEWSの情報元が確認できなくて、具体的にどの店舗が閉店になるのかは不明ですが、TBSがつかんだ情報なので、フェイクニュースではないと思われます。
おそらくは5月24日になると明らかになるのではないかと思います。
それにしても、コロナショックのためにレオパレス21の施工不良の問題は影が薄くなっていましたが、しかし問題がなくなったわけではないようです。
というかコロナショックによって、頼みの入居率が再び下落へと転じる可能性もありますし、改修工事があまりにも進まなければステークホルダーからも見捨てられてしまうかもしれません。
間違いないのは、賃貸住宅管理戸数シェアが、これまでは大東建託、積水ハウスに次いでいましたが、近い将来に大和ハウス工業に抜かれることになるでしょう。
と書かれています。
このように、この時点では18店舗の削減は断行されましたし、さらには後に1000人程度の希望退職者も募っています。
このように経営再建のために、有力なホテルなどの有力な資産の売却、店舗や人員削減などのことが行われていますが、その背後には破たんを回避させるためのメインバンクや投資ファンドの圧力があるのかもしれません。