最近は風水害が多発し、多くの建物がそのために損傷を受けています。
とくにメディアなどで報道されていることでは、タワーマンションが災害に弱いということについて、しばしば伝えられています。
数年前にイギリスのロンドンのタワーマンションが火災になりましたが、ウィキペディアによると
グレンフェル・タワー火災(英語: Grenfell Tower fire)は、2017年6月14日にイングランド・ロンドン西部に建つ高層住宅棟(タワー・ブロック)「グレンフェル・タワー」で発生した火災。日本での報道では単に「ロンドン高層住宅火災」[1][2]などと表記されている。同16日に完全鎮火したと発表された[3]。英国内では第二次世界大戦後最悪の死者数70人(死産の赤ちゃん1人を含まず)を出した火災[4][5]。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/グレンフェル・タワー火災(アクセス日2019/10/19)
と書かれており、ロンドンのタワーマンション火災で70人もの死者が生じた惨事であったことがわかります。

市街地にある高層の分譲マンション。
他にも地震が生じると
・建物が折れるということはなくても、大きく揺さぶられる。
暴風が吹くと
・建物が揺れる。
といったデメリットがありますが、しかし最大のデメリットは停電になった時です。
停電になるとエレベーターが使えなくなる場合がある、水道も使えなくなる、トイレができない等で、復旧するまで他の場所で仮住まいせざるをえなくなる場合もあります。
先回の台風19号で武蔵小杉のタワーマンションにおいて実際にそのようなことが生じました。
ところで賃貸住宅オーナーをやっていると、銀行員や元証券マンの方と会うことがありますが、彼らの会話から出てくるのは
不動産取得を目指し頑張るのはすばらしい
ということです。
仕事のモチベーションを高めるために、戸建住宅やマンション、場合によったタワーマンションを目指していることが伺えるのです。
サラリーマンの多くがそのことを目指してモチベーションを高めているのかもしれませんが、もちろんそのことを否定はしませんが、ただ私も賃貸住宅という不動産を持つ身として、不動産を持つことによる、なんともいえないストレスというのか不安感を感じることもあり、彼らはどうもそのようなことには気づいていないのか、考えようともしていないのかもしれません。
しかし今回のタワーマンション区分所有者に生じている惨事は、まさに不動産を持つことによる負の部分を体感していることになります。
まさに頑張って取得した不動産が気がつけば人生の負動産になってしまうことがあるのです。
追記:ではそもそも不動産がなぜ負動産になってしまうのでしょうか。
それは
というのも不動産も所有するだけで固定資産税や建築物の場合はメンテナンスや修繕費用がかかるからです。
まさに需要がない不動産はお金を払って引き取ってもらう粗大ゴミと同じようなものに成り下がってしまうのです。
引用:コロナなで原油が投げ売り状態 不動産もマイナス価格になるかも
と書かれているとおりです。
不動産でも土地を所有しているならば固定資産税がかかります。
さらに建築物を所有しているならば、固定資産税に加えてメンテナンスや修繕のための費用もかかります。
なのでどうしても買い手のつかない不動産は、それらの費用を買い手に支払わなければ手放すことができなくなってしまうことがあるのです。
追記:不動産が負動産にならないためには、購入前にしっかりと市場調査を行う必要があります。そのてんについては以下の記事をご覧ください。
地主さんが、相続税対策などで、アパート経営を行うことを思いつくとします。
しかしその土地のあるエリアが、鉄道の主要な駅からも遠く離れている、幹線道路も近くにない、買い物をするスーパーや病院も近くにはないとなるとどうなるのでしょうか。
アパートを建てて相続税対策には成功することができても、これから数十年も続くであろうアパート経営は失敗することでしょう。
おそらくは竣工から数年~15年のうちに赤字経営に陥り、赤字経営から抜け出すことは相当に困難になると思われます。
もちろん最近では、大東建託などの大手の賃貸住宅建設会社では、アパート経営が困難なエリアでのアパート建設は受け付けていないようなので、大手の建設会社から建設してもらえないエリアでのアパート経営は断念するのが賢明といえるでしょう。
このことから見えてくるアパートオーナーとしての第一歩が何かということですが、まずはなんといっても
市場調査です。
とにかく市場調査を行って、この土地にアパートを建ててアパート経営が成り立つのかどうか、調べることは重要です。
とくに今後、空い家の増大、さらに賃貸住宅も空室率が上昇することが確実視されているご時世です。

大東建託設計施工管理の木造アパート。
本当にこのエリアにアパートを建てても大丈夫なのかどうか慎重にも慎重を重ねて調べてみることは重要です。
もしもこの最初の一歩で、つまずいてしまうならばアパートは建ったものの、後々空室に悩まされる苦しいアパート経営を強いられることになります。
つまりはアパート経営は数多くの玉を打てば、どれかが当たるというようなものではないのです。
どれかが当たるではなく必ず当てなければならないのです。
このてんでライフルホームズのサイトは、役立つ情報を提供しています。
見える賃貸経営というページですが。
このページから、注目しているエリアの空室率がどれぐらいか、また賃貸住宅需要がどれくらいか、どのようなタイプの部屋の需要が高いかなどを調べることができます。
このようにして綿密な市場調査を行ったうえで、アパート経営を行うことができるか、どのような世代の需要があるのか、単身者向けが良いか、カップルかファミリーか、どのような設備が必要か、車の駐車場は必要かなどを調べて計画を進めていくことができるでしょう。(20/12/23)